日別アーカイブ: 2013年9月20日

卒業生からのお便り

「ふるさと」65号が皆様のお手元に届きましたか。懐かしい母校が、今大きく変貌を遂げつつある様子も見ていただけたと思います。

その「ふるさと」を読んで、昭和60年3月被服学科卒業の塩野(旧姓 野上)雅代さんが、現在のお仕事を通して改めて母校を想い、メールを寄せてくださいました。

ご本人の了解を得て、その内容をご紹介します。

『私は、仙波千代先生の卒論&小笠原ゆ里先生のゼミで学び被服学科を卒業後、府川俊枝先生の服飾工芸学研究室で助手として勤務したのち、地元茨城県で公立高の家庭科教諭をしています。

最近では「茨城県版家庭科学習ノート」も編集しました。大妻でお世話になっている教え子も少なくありません。

一方、平成14年には新教科・情報の教員免許も取得し、現在は主に「情報の先生」です。情報という教科はパソコンを使う場面が多く、IT機器に精通しているように周囲には思われていますが、やっぱり私は針と糸が大好き。週末にロックミシンでワンピースを縫いあげて、月曜日にはそれを着て出勤することも多くなりました。手作り服にビーズをあしらったり、バッグや帽子をお揃いで編んだりとオリジナルのおしゃれを楽しめるのも、30年前に被服学科で学ぶことができたからだとつくづく感謝しています。

昨秋同僚から、大妻の被服学科を公募推薦で受験する生徒の指導を頼まれました。その生徒はAO入試にもチャレンジしていましたが、準備不足で不合格。「どうしても大妻に入りたい。」「自分の選んだ服を着た人が幸せになるような仕事がしたい」という彼女を何とかしてやりたいと、推薦入試日までの短い時間で面接や小論文の指導を何度も行いました。やや気難しい生徒でしたが、私が大妻出身だと知ると少しずつお互いに打ち解けて、意欲的に指導を受けるようになりました。

彼女が持参した大学案内に助手仲間だった大網美代子さんが指導者として掲載されていることを誇らしく生徒に伝えたり、「恥を知れ」・「ごきげんよう」の精神を説明したり、と私にとっても充実した時間でした。母校への熱い思いを伝授し受験に送りだしましたが、残念ながら結果はまたもや不合格。

しかしながらその生徒は最後まであきらめることなく勉強を続け、今春一般入試で別の大学へと進学していきました。

今日届いた「ふるさと」で大妻女子大学の入試状況を読み、頑張ったその女子生徒を思い出しながらメールをさせていただきました。

教育の現場で日々働けることに感謝し、今後も指導に尽力していきたいと思います。』

 

大妻への入学が叶わずさぞ残念な思いをされたことでしょうが、教え子さんの夢が大きく開くことを願わずにはいられません。

教育現場でこうして頑張っている人から、大妻の教えが伝わっていくことが何とも嬉しく有難い思いがしました。

大妻コタカ先生は、「女性は良妻賢母であれ」と言われていた時代に、「良妻賢母にとどまらず立派な社会人であれ」と一歩先に行く考えを持ち、女性の自立を促されました。

今回塩野さんからのメールをご紹介しましたが、たくさんの卒業生が社会のあちこちで立派な社会人としての生き方をされています。

その様子を記念会までお知らせいただきたいと思っています。

たくさんの方からの投稿をお待ちしています。

 

 

 

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