紅葉の集い

幟(のぼり)がはためきにぎわう明治座で、毎年恒例の「紅葉の集い~十一月花形歌舞伎~」が11月17日(日)に開催されました。

 

 

 

 

 

大妻コタカ先生はお芝居が好きで、皆さんと一緒に観劇に出かけられることを何よりの楽しみにしていらっしゃいました。 コタカ先生がお元気な頃から、毎年「紅葉の集い」を観劇会として続け、現在に至っています。

明治座入口には大妻コタカ記念会の受付を出し、参加者の来場をお待ちしました。

今年の演目は、歌舞伎十八番の内の「鳴神」・長谷川伸作「瞼の母」そして大喜利「供奴」

 

 

 

 

 

 

「鳴神」は、高僧鳴神上人(市川右近)が、自らの法力により龍神を滝つぼに閉じ込めたため旱魃となり人々は苦しんでいた。そこに勅命を受けた雲の絶間姫(市川笑也)が、上人を堕落させその行法を破るため上人のもとにやってくる。絶間姫は見事その目的を果たし、龍神は飛び去り、雷鳴がとどろき雨が降り出すという内容。市川家の歌舞伎十八番とあって重厚で、荒事の魅力が味わえた作品でした。

「瞼の母」は、五歳で母親と生き別れた番場の忠太郎(中村獅童)が、江戸に母がいると聞き、やっとの思いで母を探し当てるが、母(片岡秀太郎)は世間のしがらみから、博徒になった忠太郎を拒絶。しかし忠太郎の妹の言葉で母は考えを改め、立ち去った忠太郎を追うが、忠太郎は瞼に映る母の面影を抱いて何処へともなく去っていく。母子の情愛を切なく哀しく描いた長谷川伸の名作で、中村獅童の好演が印象的でした。

最後の「供奴」では、尾上松也の足拍子を踏んでの踊りは華やかで軽快で、歌舞伎舞踊を楽しみました。

終わって、帰りは甘酒横町の店をのぞきながら駅まで歩くのも楽しいものでした。

 

 

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